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「今までの治療法では顎関節症は治りにくい」
ということを繰り返しお伝えしてきました。

では、今までの治療は何が問題なのか、今回から理論的に解説します。

今までの治療法と言えば、
  1.マウスピース(スプリント)を作る
  2.歯を削って咬み合わせを調整する
  3.薬(痛み止め)を出す
でしたね。

私も、マウスピースを作ることもありますし、
鎮痛薬を処方することもあります・・・滅多にありませんが。

問題は、マウスピースや鎮痛薬の使い方が間違っていることです。
使って効果がある顎関節症と使っても効果がない顎関節症があります。

顎関節症には何種類かタイプがあることはすでにお話しました。

マウスピースに、ある程度の治療効果を期待できるのは、
痛みや違和感のある顎関節症の中のさらに特殊な場合だけ
です。
これは詳しく解説しますので、後日、改めて記事にします。

鎮痛薬は急性期をしのぐのには有効です。
しかし、慢性的な痛みには根本的な解決にはなりません。
顎関節症は慢性的な痛みであることがほとんどなので、
鎮痛薬の効果が切れるとまた痛くなります。
慢性的な痛みに鎮痛薬を処方しても、「その場しのぎ」にしかなりません。

私は顎関節症そのものの治療として歯を削ることはまずありません。
「咬み合わせが悪いと顎関節症になる」というのは迷信です。
これも解説が必要ですので、詳しい記事を書きます。


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今週も、顎関節症の患者を診察しました。
間違った治療?を施されて、苦しんでいる方がたくさんいました。

伝統的な治療に問題があるのは、ある程度は仕方ないことです。
ただし、伝統的な治療で良い点は「体や財布にダメージが少ない」ことです。

伝統的な治療=保険で認められている治療は、
  マウスピース(スプリント)を作る
  鎮痛薬を処方する
  歯を削って咬み合せを治す
という3種類です。

「歯を削る」は自分の歯を削ってしまえば体にダメージがありますが、
金属や入れ歯の調整であれば「ない」としても差し支えないでしょう。
薬とマウスピースは効果がなくても(=治療が失敗しても)
程度の問題もありますが、体にほとんどダメージはありません。
通常は保険が適用されるので、金銭的な負担も少なくて済みます。

ただ、保険の治療では治らない人が多いのも事実です。
保険治療の問題点は、今後、取り上げます。

誤解を恐れずに書けば、保険治療は
「効果が期待できない代わりにダメージも少ない治療」
と言えるでしょう。

これに対し、率直に申し上げて怒りを感じる治療?というものがあります。

「非常識な治療」と表現すればよいのでしょうか。
そもそも「治療」とよべる代物なのかと感じることもあります。

必要以上に患者の不安を煽るのは医療とは言えません。
患者に伝えるべきは、あなたの体に何が起こっているのか、何が問題なのか、
どうすれば治るのか、どのくらいの割合で治るのかといったことです。

さらに悪いのは不安につけこんで高額な医療費をチャージすることです。
保険ではカバーされていない分野、最新の知識や技術が必要な分野なので、
ある程度の費用がかかるのは仕方ないことです。
しかし、高級腕時計や外車が買えるような
非常識な金額を請求するのは、もはや医療とは呼べません。

言うなれば「顎関節症ビジネス」です。

医療関係者は、早く効果のある治療を確立・周知し、
こういったビジネスを駆逐しなければなりません。


「口を大きく開けると、顎関節の軸はお皿をはずれて前に出る」
というお話を繰り返ししてきました。

ところで、軸もお皿も骨ですね。
「軸がお皿を乗り越えて前に出る」と言っても、
骨同士が当たると、スムーズに動きませんし、こすれて痛いかもしれません。

また、硬いものを咬むとかなり大きな力が出ます。
この力は体重の何倍もあるとも言われています。
これも骨同士が当たるとかなり痛そうです。

そこで軸とお皿の間には、衝撃を吸収するクッションが必要です。
このクッションになるのが関節円板です。

関節円板は軸の先端についている線維のかたまりです。

一般的な関節の軸の頭についている軟骨と違います。
一般的な関節の軸についている軟骨は、軸にしっかり付着していますが、
顎関節の軸にはゆるやかに付着しています。

しっかり付いているより、ゆるやかに(すきまをあけて)付いている方が
衝撃を和らげるためには効果的なのです。


「口を大きく開けると、顎関節の軸はお皿をはずれて(乗り越えて)前に出る」
(下顎頭が関節突起を乗り越え、下顎窩から前方に移動する)
とお話ししました。

この動きは自分でも確認できます。

顎関節は耳の前あたりにありますので簡単にさわれます。
ためしに耳の前をさわりながら口を大きくあけてみてください。
何かがボコっと前に移動するのがわかるはずです。

これが「軸がお皿をはずれて前に出る」様子です。

  もし前に出なければ、あるいは出ても痛んだら
  あなたは顎関節症かもしれません


繰り返しになりますが、
このお皿から軸がはずれるという点が
腕や脚の関節にはない、顎関節にユニークなところ
です。
お皿からはずれるから、大きく動くことができるのです。

裏を返せば、軸がお皿を乗り越えて前に出ないと、
口を開けられる量が極端に小さく
なります。
こうなると日常に支障を来たすようになり、顎関節症ということになります。


今日は関節の動きについてお話しします。

顎関節は腕や脚などの一般的な関節と違い、2段階の動きをします。

まず口を軽く開けるとき。このとき、顎関節は回転運動をします。
これは、腕や脚などの一般的な関節と同じです。
「ちょうばん運動」と言います。ドアの蝶番(ちょうつがい)のような動きですね。

しかしこれだけでは、口は20mm~30mmしか開きません。
2~3センチしか開かないと、日常生活はかなり困ります。
特に食事は、このくらいしか開かないと、
食べ物を小さく切らないと口に入れることができないはずです。

ためしに、あなたの口に定規を当てて測ってみてください。
健康な人なら、女性でも40mm以上は開くはずです。

この20mmの差は何でしょうか。

口を大きく開けると、顎関節の軸はお皿をはずれて前に出ます。

move
出典:「顎関節症はこわくない」tmd



専門用語を使うと、
「下顎頭が下顎窩から関節突起を乗り越えて前方に移動する(前方滑走する)」
となります。

前のエントリーの図も参考にしてください。


今までの顎関節症の治療法の問題点がわかるためには、
そして、顎関節症の正しい治療法を導き出すには、
まず、顎関節のつくりや動きについて理解する必要があります。

今日は顎関節のつくりについて説明しましょう。

顎関節は耳の穴(外耳道)の前にあります。

TMJ
出典:「顎関節症はこわくない」tmd


関節の軸(下顎頭)とこれを受けるいわゆるお皿(下顎窩)があります。
これは腕や脚の関節と同じです。
腕や脚の関節と顎関節が異なるのは、
顎関節の軸には「関節円板」と呼ばれる線維のかたまりがある点です。

  このブログは、わかりやすくお伝えするために
  専門用語はなるべく使わないことにします。
  下顎頭のことを「軸」、下顎窩のことを「お皿」、
  関節円板を「円板」と呼ぶことにしましょう。

この関節円板は、一般的な関節の軸にある軟骨と違って、
顎関節の軸にしっかりついているわけではありません。

物を咬む時に出る力は、体重の3倍以上とも言われています。
また、顎関節は腕や脚の筋肉と違う特殊な動きをします。
円板はこの大きな力や特殊な動きから関節を守るためのクッションです。

そのために円板は軸やお皿にしっかりとはついていないのです。


顎関節症の症状は大きく分けて3種類あり、
それぞれ原因も異なる
ことは、先日、ご説明したとおりです。

わかりやすく例を挙げましょう。

歯医者に行って「この歯は虫歯です」と言われれば、
「歯が虫歯菌に喰われている」という1種類の病状(病態)しかありません。
深さや大きさが違うだけで、基本的な原因は同じです。

これに対し、顎関節症の病状(病態)は病状は何種類もあるのです。
「顎関節症」とはあごやあごの周りに起こるトラブルの総称なのです。
もちろん、症状を引き起こしている原因も違います。

つまり、こういうことです。

行きつけの病院で顎関節症と言われたあなた。
ご友人の鈴木さんも同じ病院でやはり顎関節症と診断されました。
でも、あなたと鈴木さんの顎関節症は、種類が違うかもしれないのです。

病状(病態)が異なれば、治療方法も違ってしかるべきです。

しかし、今までの治療法は、1~3のどの症状にも
  1.マウスピース(スプリント)を作る
  2.歯を削って咬み合わせを調整する
  3.薬(痛み止め)を出す
しかありませんでした。

今までは病状(病態)・・・つまり
症状を作っている原因が違うのに治療法は同じ。
おかしいと思いませんか?

ですから、今までの治療法では顎関節症は治らないのは当然なのです。


今日は「顎関節症とは何か」というお話を。

あなたが歯医者なり耳鼻科なりで

  「あごの周りが何か変だ
  「口を開けるときに痛い

と訴えると、「あなたは顎関節症ですね」ということになります。
顎関節症という病名がつきました。

しかし、この顎関節症。人によって症状はさまざまです。

よく見受けられるトラブルは

  1.あごやあごの周りが痛む
  2.口が開かない・閉じない
  3.あごがなる(カクン、ポキン、ジャリジャリなど音の種類はさまざま)


この3つです。
この3つの症状は、それぞれ単独で起こることもありますし、
2つあるいは3つが同時に起こることもあります。

この3つの症状、原因も異なります。

「顎関節症」とはあごやあごの周りに起こるトラブルの総称なのです。
くどいようですが、症状を引き起こしている原因も当然ながら違います。


はじめまして。

私は入れ歯顎関節症(がっかんせつしょう)が専門分野です。
もちろん、他の一般的な歯科治療もできますが、
得意な分野は入れ歯と顎関節症。

他の歯医者・・・街医者に限らず、大学病院の歯医者も
得意な分野、専門の分野があります。
それは、大学を卒業した後、大学病院の医局に残り、
ある特定の分野を集中して学ぶドクターがほとんどで、
入った医局によって、より深く勉強するからです。

私は入れ歯の講座に残りました。

入れ歯を選んだのは、「入れ歯で咬めない」という人が多いから。
人間の楽しみの一つは食事でしょう。
お歳を召して若い頃のように体が動かなくなれば、
なおさら食事が占めるウェイトは大きいのではないでしょうか。
それが、入れ歯のせいで咬めないとなると・・・。
咬める入れ歯を作れるよう努力し、
最近、やっと患者さんに満足して頂ける入れ歯を作れるようになりました。

その後、顎関節症を研究し、論文を書いて博士号を取得しました。

顎関節症で悩んでいる人、多いですね。
あごがなったり、あごやあごの周りが痛んだり、
口が開かなくなったり閉じなくなったり。
頭痛や耳鳴りのように感じる方もいます。
「痛くて口が開けられないから、小さいものしか食べられない」
という患者さんもいました。

顎関節症は20台、30台の女性に多いのですが、
中学生や高校生もちらほら見受けられるようになりました。
成人にもなっていない子が苦しんでいる・・・かわいそうです。

しかし、一般的な歯科医院に行って治療を受けても、
症状が改善しない人がほとんど
なのではないでしょうか。
一時的に良くなっても(良くなったように感じても)、再発してしまったり。

なぜだろう・・・。
何とかしてあげたい・・・。

そんな思いで研究し、また臨床に携わりました。
そして、

  今までの治療法では顎関節症は治らない

ということがわかったのです。


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